スーパーで買い物をしていたときの出来事です。
小さな戦隊物のおもちゃを沢山握りしめた男の子が、おもちゃを一つ落として、気づかずに走っていきました。
拾ってあげると、その子は大きな声で「ありがとう!」と言ってくれました。
傍にいたお母さんは、申し訳なさそうに「すいません」と言われました。

小さい頃、助けてもらった時、皆さんは何と言っていましたか?
おそらく、この男の子のように「ありがとう」と言っていたと思います。
親からも「ありがとうと言うのよ」と教わったと思います。

しかし、いつしか何かをやってもらった時「申し訳ない。すいません。」という言葉に変わっていませんか?

その言葉の違いを考えてみました。
「ありがとう」は、純粋に今の自分の気持ちを伝えますが、
「申し訳ない」「すいません」は、相手や自分の立場を考えています。

つまり、人は大人になるにつれ相手の立場を考えるようになります。そして相手だけでなく、自分を評価するようにもなります。
そうすると、単純に今の気持ちを伝えるのではなく、申し訳ないという気持ちが出てくるのだと思います。
時に申し訳ないという気持ちは、自分を追い込み、自分を苦しめたり相手との距離を遠ざけたりします。
心が疲れたときは原点に戻って、「申し訳ない、すいません」を「ありがとう、感謝します」にちょっと置き換えてみてください。
ありがとうは、暖かい気持ちが伝わります。
心がほっこり暖かくなる感じがしてくるのではないでしょうか?

自分自身にも同じように「ありがとう」と言ってみてください。
思うように動かない体と向き合うとき、介護で疲れたとき、
こんな状況でよくやっているよ!ありがとう。
本当なら、何もしないで寝ていたいのにがんばってるね、ありがとう!

たとえ些細なことと思えたとしても、辛い中で頑張っている自分に、今できていることに「ありがとう」と伝えてみてください。

誰かにありがとうを伝えると、その人との暖かいエネルギーの交流が生まれます。
自分にありがとうと伝えると内からエネルギーが湧いてきます。

でも辛いときは、心がカチコチになって、自分に優しくすることさえできなくなるものです。そんなときは、誰かに話をしてみてください。ただ心の中の荷物を少し外に出してあげるだけで、また本来の自分に戻れるのです。

そんなお役に立てればばいいなー。私たちはそう思いながら訪問させて頂いています。

利用者様との出会いに感謝です。「ありがとうございます!」     

                                 R・H (^_-)-☆ 

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